2002年アイアンマンドイツ第1回大会

 チェコやドイツ東部の大洪水を忘れさせるような真夏の暑い晴天の中、フランクフルト市街
とマイン川周辺は、これまでのロートに代わり新アイアンマンドイツ第1会大会を迎えた。
レースは2ヶ月前のロートでも優勝したロタレダーが連勝し、残念ながら期待のノーマン・
スタドラーは途中リタイア。

 フランクフルトはドイツでも商業の中心として古くから栄え、日本からも航空便が多数あり
パリと並び欧州の玄関口と言っても過言ではない。
そんなフランクフルト市街南に約10キロ。ラングナーワルドシー湖がある。今回のスタート
地点だ。スイムゴールにはバイクの1700人用の広大なトランジットがある。他に例を見な
いほどの広いバイクの間隔。多くのトイレ。透明度はあまり良くないが欧州特有の冷水ではな
く湖水面も穏やかで泳ぎやすい。またその対岸はヌーデスト用のビーチになっており大勢の人
々がのんびりと応援を兼ねて日光浴をしている。フローティングスタートではドイツ語、フラ
ンス語、スペイン語、英語、ロシア語等々の言葉が飛び交うなか3.8キロが始まった。

 案の定ロタレダーがトップでトランジットに入りウエーウイドマンがこれに続いた。ユーゲ
ンザックは9番目に陸に上がる。アウトバーンを思い起こす様なハイウェイがフランクフルト
までの10キロ。市内中心のレーマー広場(マイン川沿いにあり隣接する旧市庁舎が本部にな
っている)を突き抜け北部の丘陵へと進む。やはりバイク大国である。約15分おきに通り抜
ける町や村の人々の応援はモノスゴイ!!必ず登りの道路がありそこは人の壁で2メートル位
の間隔しかなく、中には選手の背中を押してシュプレヒコールを上げて応援している人々も多
い。明るい人々と美しくも古き建物とそして重い歴史。それらが一時アイアンマンレースを忘
れさせてくれるようだ。さもなければまるでツールドフランスの主人公になった気がしてしま
う。2周回でもう1度通過すると思うと期待でゾクゾクしてしまう。全体的にさほど厳しい山
間での上り下りは少なく丘陵の緩やかなスロープがメインになる。マイン川沿いのバイク最終
直線に700〜800m程に長く延びたスタンド。そこにも人々は鈴なりに沢山重なって応援
している。ゼッケンには番号より選手の名前が大きく書かれている為、彼らは選手の名前を呼
び応援する。結局バイクパートではロタレダーが追いすがるザックから約1分差でランへ。

 ランはやはりレーマー広場を中心にスタート。フランクフルト市街を東西に延びるマイン川
を3周回する。川の周囲は芝生と木々におおわれた公園になっていて市民は芝に寝ころび又は
ビールを片手に拍手し応援してくれる。日曜日の・・もう夕方だ。夕陽がまぶしい。川沿いの
コースは思いのほか上下差がなくフラット。ただマイン川の橋を合計6回渡るのがきつい坂と
言えば言える。エイド(水、コーラ、バナナ、西瓜、オレンジ、ビスケット、等がある)そし
てトイレの数は多く、木々による日陰も多い。

 フィニッシュ・・・・何と長くて幾く重にもなったスタンドか!!!そしてここでも鈴なり
の人々の歓声。嬉しいやら、恥ずかしいやら。あのハワイの3倍もあろうか。夜も11時を過
ぎフィニッシュゲートが閉まる。そして耳をつんざく花火。興奮ぎみのフィニッシュ選手。
気力も使い果たした選手。しかし足を引きずり、それでも満足げに誇らしくフィニッシュメダ
ルを首にかけている。優勝ロタレダー、2位ユーゲンザック、3位ウエーウイドマン。結局ド
イツ勢が上位を占めた。

 こうして幾世紀もの重い歴史の中で、フランクフルトという都会とその周辺の村々の暑い応
援と視線を十分に取り入れた新しいアイアンマンが誕生した。「都会型アイアンマンの幕開」
は十分成功したようだ。尚日本からは14名(グッドウィルツアー主催)が参加した。